イングランド・プレミアリーグに所属する『アーセナル』は、2003-2004シーズンの無敗でのリーグ優勝という驚異的な偉業を成し遂げました。
本記事では、
を詳しく紹介します。
アーセナルの無敗優勝(インビンシブル)|メンバーとフォーメーション
2003-04シーズンのアーセナルは、プレミアリーグ史上に残る偉業を成し遂げました。
全38試合を戦い抜き、
という驚異的な成績を残し、リーグ優勝を果たしました。
この歴史的快挙により、当時のアーセナルは「インビンシブルズ(無敵のチーム)」と称賛されるようになりました。
無敗で優勝を達成した例は、イングランドのプロサッカーリーグでは115年ぶりの出来事でした。
無敗優勝を成し遂げたメンバー(03-04シーズン)
アーセナルの無敗優勝を支えたのは、多国籍で才能豊かなプレーヤーたちでした。
2003-04シーズン(26勝・12分け 73得点・26失点)
【先発メンバー】
GK
・レーマン(元イングランド代表/38試合)
DF
・ソル・キャンベル(元イングランド代表/35試合・1得点)
・コロ・トゥーレ(元コートジボワール代表/37試合・1得点)
・ローレン・エタメ(元カメルーン代表/32試合・0得点)
・アシュリー・コール(元イングランド代表/32試合・0得点)
MF
・ジウベルト・シウバ(元ブラジル代表/32試合・4得点)
・パトリック・ヴィエラ(元フランス代表/29試合・3得点)
・フレドリック・リュングベリ(元スウェーデン代表/30試合・4得点)
・ロベール・ピレス(元フランス代表/36試合・14得点)
FW
・デニス・ベルカンプ(元オランダ代表/28試合・4得点)
・ティエリ・アンリ(元フランス代表/37試合・30得点)
【サブメンバー】
DF
・スチュアート・テイラー
・キーオン
・シガン
・センデロス
・クリシー
・ホイト
MF
・パーラー
・エドゥ
・ライアン・スミス
・セスク・ファブレガス
FW
・レジェス
・ヴィルトール
・ヌワンコ・カヌ
・アリアディエール
・ベントリー
・アベイエ
当時の各国を代表するスター選手たちは、各自のポジションで世界トップクラスのパフォーマンスを見せ、他チームから一目置かれる存在でした。
特に、アンリはリーグ最多ゴールを記録し、攻撃陣の核としてチームを牽引しました。
黄金期のフォーメーション
2003-04シーズンのアーセナルが採用していたフォーメーションは、攻撃的で流動的な「4-4-2」を主に採用していました。
このシステムは、中盤の広がりと深さを最大限に活用し、敵陣深くまで球を運ぶことができました。
ヴィエラとジルベルト・シウバが中央で要塞のように安定感をもたらし、相手の攻撃も遮断。
攻撃の中核を担ったアンリとサポート役に回ったベルカンプの2トップは絶え間ない脅威となりました。
サイドからはピレスやユングベリが敏速なサポートを提供し、攻撃の多様性を高めていました。
後方ではコールとローランがサイドバックから縦への推進力を加え、中央のキャンベルとコロ・トゥーレが相手に隙を与えない守備で攻撃を跳ね返し、レーマンがその背後で最後の防波堤となりました。
このフォーメーションと戦術で、アーセナルは数々の困難な試合を制していきました。
また、サブメンバーもスタメンを大きくバックアップしてくれました。
- アシュリー・コール不在時 → クリシー(元フランス代表)が出場
- 中盤はヴィエラ、ジウベルト・シウバ、エドゥの3人が変動して出場
- ヴィルトールやヌワンコ・カヌは2トップの控えで起用
将来を期待されていたセスク・ファブレガス(元スペイン代表)は、このシーズンのリーグ戦出場はなく、カップ戦での出場のみでした。
サブメンバーにも各国の代表選手が多く在籍していました。
アーセナルの無敗優勝(インビンシブル)達成の概要
アーセナルの2003-04シーズンのプレミアリーグは、無敗優勝という驚異的な偉業を成し遂げ、サッカー史においても金字塔を打ち立てる瞬間の一つとなりました。
イングランドのトップリーグで115年ぶりの快挙を成し遂げたことで「インヴィンシブルズ(無敵のチーム)」と讃えられました。
勝ち点
アーセナルがプレミアリーグで無敗優勝を達成した2003-04シーズンの勝ち点は90点でした。
38試合 26勝12分け0敗
という素晴らしい成績で獲得したものです。
全試合を通じて一度も敗北することなくリーグ優勝をしたクラブはアーセナルのみ。
無敗優勝という記録は、プレミアリーグ発足以来いまだに破られていない記録です。
アーセナルの歴史に永遠に輝く金字塔となっています。
ちなみに、プレミアリーグの1シーズンにおける最多勝ち点記録は、マンチェスター・シティが2017-18シーズンに達成した100点です。
32勝4分2敗という圧倒的な強さで優勝しました。
無敗優勝の軌跡
2003年夏、アーセナルは金銭的な制約がある中での静かなオフシーズンを迎えます。
主だった移籍市場での大型補強は見送られ、ゴールキーパーのイェンス・レーマンの獲得やアカデミー選手の昇格に留まりました。
しかし、これが逆にチーム内の団結力を高める結果となり、選手たちは自身のポテンシャルを最大限に引き出すことに成功します。
ディフェンスラインの強固な守りと、一瞬の隙をついて得点を決める効率的な攻撃の鋭さで、無敗優勝という歴史的な成果をもたらしたのです。
ホームでの安定した成績はもとより、技術的優位性と精神的な強さを見せつけ、多くの試合で敵地でも勝点を持ち帰りました。
ドローに終わった試合も、試合のペースを掌握し続けたアーセナルの選手たちにとっては、むしろ勝ち点を落とさなかったという自信につながったのでしょう。
多くの選手が成長し、一致団結したチームワークは、選手・スタッフ・ファンにとって忘れられない輝かしい瞬間となりました。
記憶に残る試合(2003-04)
このシーズンにおいて、特に注目を集めた試合がいくつかありますが、
は多くのファンに記憶されています。
マンチェスター・ユナイテッド戦
マンチェスター・ユナイテッドのホームスタジアム「オールド・トラッフォード」で行われた試合は、「バトル・オブ・オールド・トラッフォード」として知られています。
この試合は0-0の引き分けに終わりましたが、内容は非常にドラマチックなものでした。
アーセナルのパトリック・ヴィエラが退場になるなど波乱を生む展開があり、終盤にはマンチェスター・ユナイテッドのファン・ニステルローイのPKがクロスバーに当たって失敗する場面もありました。
この一戦は、リーグ戦の行方を左右しかねない重要な試合となり、後に両チーム間のライバル意識をさらに強化する一因ともなりました。
運も味方につけた重要な一戦です。
トッテナム・ホットスパー戦
ノース・ロンドン・ダービーとして注目されるこの試合は、アーセナルにとって優勝がかかっていた重要な試合でした。
試合は2-2の引き分けに終わりましたが、この結果がアーセナルの無敗優勝を決定づけるものとなりました。
トッテナムの旧スタジアム「ホワイト・ハート・レーン」での引き分けは、アーセナルファンにとって忘れられない瞬間となり、チームの歴史に金字塔を打ち立てました。
敵地で優勝を決めた因縁のダービーマッチです。
アーセナルの無敗優勝を成し遂げたメンバーを|まとめ
アーセナルの2003-04シーズンの無敗優勝は、サッカー史において類を見ない偉業です。
選手たち一人ひとりが重要な役割を担い、チーム全体が一丸となった結果が無敗優勝という形で表れました。
現在のアーセナルは、無敗優勝を達成した時に勝るとも劣らないメンバーが集結しており、日本代表の富安選手も活躍しています。
今後、無敗優勝を成し遂げるクラブが出てくるかにも期待がかかります。