ヨーロッパ4大リーグのひとつでもある『イングランド・プレミアリーグ』は、世界最高峰レベルのサッカーリーグで人気度も高く、世界各国のサッカーファンから支持されています。
現在プレミアリーグに所属するチームは20クラブで、多くのスター選手が在籍しながらも各クラブの戦力差が少なく、どの試合も白熱したゲーム展開を繰り広げてくれるのが人気の秘訣です。
プレミアリーグを見ていると『ビッグ4』や『ビッグ6』といった言葉を耳にすることありませんか?
そのため、
- プレミアリーグの『ビッグ4・ビッグ6』ってなに?
- いつから『ビッグ6』って呼ばれてるの?
- 『ビッグ6』と呼ばれるクラブの特徴を知りたい!
と疑問を感じたことのあるプレミアファンの方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、全20クラブの中でも昔から優勝争いを繰り広げている4つのメガクラブが『ビッグ4』と呼ばれ、さらに近年優勝争いに食い込んできた2つのクラブを加え『ビッグ6』と呼ばれています。
ビッグ6の次の座を狙うクラブも続々と現れているので面白いリーグです。
そこで本記事では、イングランド・プレミアリーグの『ビッグ4』や『ビッグ6』と呼ばれる理由やクラブの特徴を紹介します。
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プレミアリーグの『ビッグ4・ビッグ6』とは?
プレミアリーグにおける「ビッグ4・ビッグ6」という概念は、
などを兼ね備えたビッグクラブのことを指します。
ビッグ4・ビッグ6とよばれるクラブは欧州サッカーを長期にわたってリードし、国内外の大会で優れた成績を繰り返し示してきました。
ビッグ4の誕生と発展
1992年にプレミアリーグが設立されると、ファーガソン監督率いる「マンチェスター・ユナイテッド」が長らくプレミアリーグを牽引してきました。
2000年代に入ると、
以上の4クラブが毎年のように優勝争いに参加するようになり、『ビッグ4』と呼ばれるようになりました。
この4クラブはチャンピオンズリーグでも定期的に成功を収め、優れた経営戦略と強力なスカウティングシステムで、トップクラスのパフォーマンスを継続しています。
マンUがリーグ13回の歴代最多優勝を誇ります。
ビッグ6への拡大とその意味
『ビッグ4』の概念は次第に拡大し、2010年代に入ると
といった2クラブが優勝争いに食い込んでくるようになり、『ビッグ6』と呼ばれるようになりました。
この拡大により、リーグの競争はより激化しました。
「マンチェスター・シティ」は財政的な援助と戦略的な投資を通じて勢力を拡大し、「トッテナム・ホットスパー」も戦術的な進化とスタジアムの建設などを経て、ビッグクラブへと成長を遂げました。
これにより『ビッグ4』は過去のものとなり、『ビッグ6』が新たな力関係を形成しています。
リーグ全体の競争力を高める存在です。
競争の激化とライバル関係
ビッグ6の形成以降、プレミアリーグ内の競争はさらに激化しています。
ビッグ6内でもリーグ優勝やチャンピオンズリーグの出場権を巡る争いは激しく、シーズンごとに勢力図が大きく変わることが増えました。
また、ビッグ6以外のクラブも投資や育成に力を入れ上位進出を狙うなど、プレミアリーグの状況は流動しており、近年は予測不可能なリーグ展開が生まれています。
中堅クラブの躍進も見ごたえがあります。
これらのクラブ間のライバル関係はプレミアリーグの魅力を高め、世界中のファンを惹きつける要因にもなっています。
各クラブが持つ独自の歴史やカルチャーが深いライバル意識を生み、試合ごとに白熱した戦いが繰り広げられています。
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プレミアリーグ『ビッグ4』チームの特徴
プレミアリーグに所属するクラブは全部で20クラブありますが、そのうち昔から優勝争いを繰り広げている4クラブが『ビッグ4』と呼ばれています。
まずは『ビッグ4』と呼ばれる4つのクラブの特徴を紹介します。
マンチェスター・ユナイテッド
本拠地 | マンチェスター(イングランド北西部) |
創立 | 1878年 |
ホームスタジアム | オールド・トラフォード |
成績 (プレミアリーグ創設後) | リーグ優勝13回 |
愛称 | レッド・デビルズ (Red Devils) |
マンチェスター・ユナイテッドは、イングランド北西部に位置するマンチェスターを本拠地とするクラブで、元日本代表の「香川真司選手」や元韓国代表の「パクチソン選手」が所属しアジアでも人気のあるクラブです。
1985-86シーズンから2012-13シーズンまでクラブを率いた「サー・アレックス・ファーガソン監督」時代は、13回のプレミアリーグ優勝と2回のUEFAチャンピオンズリーグ優勝を含む20以上の主要タイトルを獲得しています。
プレミアリーグで歴代最多となる優勝を果たしていますが、ファーガソン監督時代以降リーグ制覇を達成できていません。
「赤い悪魔」の愛称で親しまれています。
アカデミー出身の選手も多く、
といったスター選手も多く輩出しています。
カントナ、ベッカム、CR7などが伝統的な「7番」を背負ってきましたが、CR7以降「7番」を背負った選手は活躍できないといったことから〝悪魔の背番号〟とも呼ばれています。
マンチェスターがリーグ制覇できるか、7番を背負った選手が活躍できるかどうかも今後注目していきたいところです。
注目ポイントがたくさんあるチームですね。
アーセナル
本拠地 | ロンドン |
創立 | 1886年 |
ホームスタジアム | エミレーツ・スタジアム |
成績 (プレミアリーグ創設後) | リーグ優勝3回 |
愛称 | ガナーズ (Gunners) |
アーセナルはロンドン北部に本拠地を置くクラブで、砲手という意味の「Gunners(ガナーズ)」の愛称で呼ばれています。
日本の名古屋グランパスでも指揮を取ったことのある「アーセン・ヴェンゲル監督」が1995年から24年間の長期にわたって監督を務め、3回のリーグ優勝のうち2003-04シーズンには〝無敗優勝〟を達成しています。
などといった各国のトップレベルの選手が在籍し、〝インビンシブルズ(無敵のチーム)〟との愛称で親しまれたこのチームは、リーグ史上最高のチームの1つであることは間違いないでしょう。
今見ても興奮するメンバーです。
稲本潤一選手・宮市亮選手・浅野琢磨選手といった日本人選手も多く所属していたチームで、日本人のファンが多いことも特徴です。
現在は「富安健洋(とみやすたけひろ)」選手が活躍しています。
無敗優勝以降リーグ制覇ができておらず、ヴェンゲル監督が退任して以降は苦境から抜け出せないシーズンが続いています。
2022-23シーズンは、ミケル・アルテタ監督のもとアーセナルが首位を牽引していましたが、4月に失速してリーグ2位の成績で終えました。
2023-24シーズンこそ、久しぶりのリーグ制覇が期待されます。
富安選手の活躍にも期待です。
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チェルシー
本拠地 | ロンドン |
創立 | 1905年 |
ホームスタジアム | スタンフォード・ブリッジ |
成績 (プレミアリーグ創設後) | リーグ優勝5回 |
愛称 | ブルーズ (Blues) |
チェルシーはロンドン西部を本拠地とするクラブで、ユニフォームの色から「Blues(ブルーズ)」の愛称で親しまれています。リーグ優勝回数は5回です。
今でこそビッグクラブのチェルシーですが、はじめから強いクラブだったわけではありません。
2003年にロシア人富豪「アブラモヴィッチ」がチェルシーを買収してオーナーとなると、莫大な資金力を活かして次々とスター選手を獲得しビッグクラブへと成り上りました。
2004年にポルト時代にCL制覇経験のある「モウリーニョ監督」が就任すると、2004-05シーズンに29勝8分1敗、失点数はわずか15という驚異的な成績でリーグ戦を制覇しました。
翌年のシーズンもリーグを制覇し、その後もリーグ戦上位の常連となっています。
CLでも優勝しビッグクラブの地位を確立しましたね。
また、チェルシーは充実した下部組織も併せ持ち、
などといったユースチーム出身の選手も躍動しています。
チェルシーのユースチーム出身の選手が他クラブへ渡って活躍しているケースも多く、莫大な資金力から無駄遣いも多いですが、若手の育成にも積極的に力を入れているメガクラブでもあります。
チェルシーユース出身の若手選手の活躍も注目ポイントです。
W杯にも出場したドイツ代表のムシアラ選手もチェルシーの下部組織です。
リヴァプール
本拠地 | リヴァプール |
創立 | 1892年 |
ホームスタジアム | アンフィールド |
成績 (プレミアリーグ創設後) | リーグ優勝1回 |
愛称 | レッズ (Reds) |
リヴァプールはイングランド北西部の都市マージーサイド州リバプール市を本拠地とするクラブで、本拠地のアンフィールドとは少し離れた地区に、メルウッドと呼ばれるトレーニング用のクラブハウスを持っています。
サポーターが試合開始前後に「You’ll Never Walk Alone」を歌うことで知られ、独特なスタジアムの雰囲気を創り出すことで知られています。
長らく低迷していたクラブにマインツやドルトムントで成功を収めたドイツ人指揮官「ユルゲン・クロップ」が2015年に就任すると、リヴァプールは黄金期を迎えます。
時間をかけてチームを再び欧州トップクラスへと導きました。
2019年と2020年にはFIFA最優秀監督にも輝いています。
リヴァプールといえば、リーグ優勝を果たした2019−20シーズンに3人だけで57ゴールを記録した、「サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノ、モハメド・サラー」のスリートップが印象的です。
リヴァプールもまたアカデミーで多くの優秀な選手を育成してきた実績があります。
など、世界を代表する選手がリバプールのアカデミーから誕生し、多くの選手がトップレベルのプロサッカー選手として長いキャリアを積んできました。
特にアレクサンダー=アーノルドは、アカデミーの宝石とも呼ばれ、「将来卒業するすべての選手が比較されることになる選手」といわれています。
これからのリヴァプールを背負って立つ最高の選手の1人になることは間違いないでしょう。
遠藤選手が加入し、ますます楽しみになりました。
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プレミアリーグ『ビッグ6』チームの特徴
2010年ころまでは『ビッグ4』が長らく上位に君臨していましたが、2010年代に入ると上位のバランスが崩れ、『ビッグ4』に加えて新たに2クラブが台頭し『ビッグ6 』と呼ばれるようになりました。
マンチェスター・シティ
本拠地 | マンチェスター(イングランド北西部) |
創立 | 1880年 |
ホームスタジアム | エティハド・スタジアム |
成績 (プレミアリーグ創設後) | リーグ優勝7回 |
愛称 | シティズンズ (Citizens) |
マンチェスター・シティは、ユナイテッドと同じくイングランド北西部に位置するマンチェスターを本拠地とするクラブで、「シティズンズ」の愛称で親しまれています。
2011-12シーズンにプレミアリーグ創設後初優勝を果たします。
すると、2013年~現在に至るまで6度のリーグ制覇を達成し、チャンピオンズリーグでも上位の常連に入り、世界屈指の強豪クラブとして地位を確立しました。
マンチェスター・シティがメガクラブとなった背景には、2008年にUAEのアブダビグループがクラブを買収し資金力が増強したことがあります。
それによって優秀な監督や選手を獲得できるようになり、あっという間にメガクラブへと成長しました。
2023-24シーズンも優勝し、3連覇という偉業を達成しました。
マンチェスター・シティもまた、下部組織の育成に莫大な資金を費やして近年着実に力を付けています。
特にイングランド代表でも欠かせない選手となったフォーデンは、マンチェスター・シティの下部組織が生み出した最大のスター選手の一人です。
グアルディオラ監督の目に留まり、10代でトップチームに招集される選手も多いです。
ハーランドなど若くて優秀な選手の獲得にも力を入れてますね。
トッテナム
本拠地 | ロンドン |
創立 | 1882年 |
ホームスタジアム | トッテナム・ホットスパー・スタジアム |
成績 (プレミアリーグ創設後) | リーグ優勝0回 |
愛称 | スパーズ (Spurs) |
トッテナムはロンドン北部を本拠地にするクラブで、同じ地域を本拠地としているアーセナルとはライバル関係にあります。ホームスタジアムは2019年に完成されたばかりで、「Spurs(スパーズ)」の愛称で親しまれています。
中堅クラブだったトッテナムは、「安く買った若い選手を上手く育てて高く売る」といった中堅・下位クラブが生き残るのと同じ手段で経営を安定させながら、プレミアリーグで優勝を争えるクラブに成長させました。
やりくり上手の「レヴィ会長」が連れてきた原石を「ポチェッティーノ監督」が上手く育て上げ戦力化しました。
ポチェッティーノ監督が就任して強くなったイメージです。
また、トッテナムは育成面でも成果を出し、「イングランド屈指の育成クラブ」とも評されています。
といった選手を若いころに発掘し、世界のトップレベルで戦えるまでに成長させました。
他のビッグクラブよりもコストを抑えて優勝争いに参加しているのは、トッテナムだけともいえるでしょう。
ベイルやモドリッチもトッテナムからビッグクラブへと移籍しましたね。
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プレミアリーグの勢力図は変わりつつある?
長年プレミアリーグを支配する『ビッグ6』ですが、近年、この均衡が破られつつあります。有名なのが2015-16シーズンの「レスター・シティ」の優勝です。
「ラニエリ監督」のもとジェイミー・ヴァーディーを中心とする素早いカウンターで、残留が目標だったチームが2試合を残して優勝を決めてしまいました。
レスター優勝のオッズは5001倍であり、奇跡のような偉業を成し遂げたことから「ミラクル・レスター」と呼ばれ賞賛されました。
岡崎慎司選手も活躍してくれました!
レスターのように、莫大な放映権の流入によって『ビッグ6』に対抗できるチームが増え、下位チームが上位チームに勝利するジャイアントキリングが多いのもプレミアリーグの特徴といえるでしょう。
といった中堅クラブが補強に成功し、「ビッグ6の牙城を崩す可能性があるのではないか?」といわれています。
実際に2023-24シーズンはニューカッスルがリーグ4位に入りチャンピオンズリーグ出場を決めましたし、ブライトンは6位に入りヨーロッパリーグに出場します。
今後、中堅チームの資金力が増えることで、プレミアリーグの上位争いに食い込んでいけるクラブへと成長するかもしれません。
買収されて資金力が増えたら一気にメガクラブへと成り上りそうですね。
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プレミアリーグの『ビッグ4・ビッグ6』とは?|まとめ
イングランド・プレミアリーグの『ビッグ4・ビッグ6』とは、プレミアリーグで毎年のように優勝争いに食い込んでくるビッグクラブのことをいいます。
この6クラブの活躍も気になりますし、今後、『ビッグ6』に対抗できるチームが出てくるのかも楽しみなポイントです。
これからプレミアリーグの『ビッグ6』でプレーする日本人選手が増えてきたら、さらにプレミアリーグが面白くなりますね。
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