- サッカー日本代表のエンブレムってどうして〝カラス〟なの?
- サッカー日本代表のエンブレムの〝カラス〟はどうして3本足なの?
サッカー日本代表を応援したことがある人は、1度はこのような疑問を感じたことがあるのではないでしょうか?
サッカー経験者でもわからない人は多いです。
そこで本記事では、サッカー日本代表のユニフォームに描かれた『カラス』の正体や意味を紹介していきます。
- サッカー日本代表ユニフォームの『カラス』の正体を知りたい人
- サッカー日本代表のユニフォームの『カラス』に込められた意味を知りたい人
- サッカー日本代表の『カラス』が3本足の理由を知りたい人
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サッカー日本代表ユニフォームの『カラス』って何?
サッカー日本代表のユニフォームに描かれた『カラス』の正体は、結論から言うと【八咫烏(ヤタガラス)】という空想上の生物です。
ここでは、『八咫烏(ヤタガラス)』について紹介します。
3本足のカラスの正体は『八咫烏(ヤタガラス)』
サッカー日本代表の3本足のカラスの正体は『八咫烏(ヤタガラス)』といって、日本神話に出てくるカラスのことを言います。
八咫烏(ヤタガラス)の伝説は『古事記』や『日本書紀』に登場し、太陽を象徴する熊野国の〝神の遣い〟とされる三本足のカラスです。
・〝八(はち)〟⇒『たくさん(やおよろず)』
・〝咫(あた)〟⇒『長さの単位(約18㎝・大きい)』
⇓
〝八咫烏〟⇒『とても大きいカラス』ということ
更にルーツをたどると、中国の古典「淮南子(えなんじ)」というものに、太陽の中に住むという三本足のカラスの話があるそうです。
このようなことからも、カラスを太陽の化身と考え信仰する国も多く、以下のように考えられていたようです。
- 東から太陽が昇って西に沈むのは、八咫烏が太陽を運んでいるから
- 3本足のカラスは太陽の化身
- 八咫烏は太陽に住んでいて、太陽の黒点はカラス
日本の国鳥は〝キジ〟なのに、カラスが採用されているのは不思議ですよね。
天武天皇が熊野国に通って蹴鞠(けまり)をよくしたことにちなみ、日本サッカー協会と縁が深くなったと言われているそうです。
八咫烏の足元にある赤いボールは〝太陽〟をモチーフにしているのかもしれません。
『八咫烏(ヤタガラス)』の伝説
日本の初代天皇である『神武天皇』は、まだ治めていない東方(近畿地方の大和国)に都を作ろうとして、九州から侵略の旅に出ました。
しかし、道中に豪族の長である『長髄彦(ながすねびこ)』らの抵抗にあい撤退、侵略は1度失敗に終わります。
失敗した理由は『陽の神の子であるのに太陽の昇る東に向かったから』だと考え、南に迂回して熊野国から北上するルートに進路を変更しました。
しかし、厳しい熊野国の山中で神武天皇の軍勢は道に迷ってしまうのです。そこで天からの道案内役として遣わされたのが八咫烏(ヤタガラス)。
神武天皇は八咫烏(ヤタガラス)の後を追うと無事に目的地にたどり着き、長髄彦を倒して東方の制圧に成功したのです。
天皇に即位した神武天皇は、東征成功の功労者である八咫烏(ヤタガラス)を『幸せを運ぶ鳥』として称えたのでした。
諸説あるようですが『勝利へ導く鳥』として現代に語り継がれているのでしょう。
サッカー日本代表ユニフォームの『カラス』に込められた思い
日本代表ユニフォームの八咫烏(ヤタガラス)にはどのような意味が込められ、どのようなルーツがあったのでしょうか。
いつから『八咫烏(ヤタガラス)』が採用されたのか
日本代表ユニフォームの胸に付いている3本足のカラスは、1931年に制定されたJFA(日本サッカー協会)のシンボルマークです。
サッカー日本代表の公式ユニフォームのエンブレムとして採用されたのは1987年からで、「内野台嶺(JFA理事)」ら当時の協会役員らが発案して、「日名子実三」という方がデザインされたそうです。
対象10年(1924年)に、のちの日本サッカー協会となる『大日本蹴球協会』が、昭和6年から八咫烏(ヤタガラス)をシンボルマークとして使用しています。
戦前からシンボルマークになっていることになります。
『八咫烏(ヤタガラス)』がシンボルに選ばれた意味
どうして八咫烏がシンボルに選ばれたのかは実際のところよく分かっていないそうです。
一番濃厚な説としては、
日本にサッカーを普及した『中村覚之助』という方に敬意を表して、彼の出身地の和歌山県にある熊野那智大社の八咫烏が、サッカー協会のシンボルとなった。
というのがあげられています。
八咫烏(ヤタガラス)のシンボルには、神武天皇の故事を習って、
- ボールをゴールへ導くように
- 勝利へ導いてくれるように
といった願いや思いが込められているのでしょう。
〝勝利のシンボル〟というわけですね。
また、サッカー協会ではこのように謳われています。
JFA旗に描かれた三本足の烏は、日の神=太陽を表しています。
光が輝いて四方八方を照らし、球を押さえているのは私たち日本のサッカー界を統制・指導することを意味しています。
JFA旗の黄色は公正を、青は青春を表し、はつらつとした青春の意気に包まれた日本サッカー協会の公正の気宇を表現しています。
日本サッカー協会オフィシャルサイト
エンブレムのボールを押さえた八咫烏(ヤタガラス)は、日本のサッカーを統治指導するものと考えられているようですね。
必勝祈願も行われる
全国の八咫烏(ヤタガラス)にちなんだ神社で、ワールドカップの必勝祈願・願掛けが行われています。
八咫烏(ヤタガラス)を祭神としている、京都にある下鴨神社(かもみおじんじゃ)では、ブラジルワールドカップに挑む日本代表の必勝祈願として〝蹴鞠(けまり)〟が奉納されました。
ゲストとして元日本代表の『中田英寿』も参加しました。
他にも、鹿児島県にある市来神社(いちきじんじゃ)はサッカー神社として有名で、南アフリカ大会の時には遠藤選手の両親が参拝し、日本はベスト16入りを果たしました。
サッカー必勝のご利益があると有名な神社です。
また、八咫烏(ヤタガラス)を祭る和歌山県にある熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)でも、ブラジルワールドカップの時に必勝祈願が行われました。
日本サッカー協会の関係者がワールドカップ前などに参拝するなど、深い交流が続いています。
ポストに嫌われることで勝敗を分けることもあるので、最後は神頼みな部分もあるのかもしれませんね
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サッカー日本代表のシンボル『八咫烏(ヤタガラス)』は勝利を導くシンボルだった
サッカー日本代表のユニフォームのエンブレムになっている〝カラス〟の正体は、
といった願いや思いが込められている『八咫烏(ヤタガラス)』という神話に出てくるの生物でした。
今回のワールドカップでも、3本足のカラスが日本代表を勝利へ導いてくれることを期待しましょう。