海外サッカーのニュースや試合を見ていると「リバプール」という名前をよく耳にしますよね。
詳しく知らないと「リバプールはどこの国にある都市なのか」や「リバプールはどこのリーグに所属しているチームなのか」といった基本的な疑問が湧いてきます。
自分も、プレミアリーグを見始めた中学生の頃は、イギリスとイングランドの違いさえよく分かっていませんでした。
この記事では、リバプールの正確な場所や所属リーグの仕組みはもちろん、遠藤航選手の最新情報や現地の観光事情まで、知っておきたい情報を分かりやすくまとめました。
- リバプールという都市の正確な位置とユニークな文化的背景
- プレミアリーグの仕組みと2025年最新のチーム状況
- 遠藤航選手をはじめとする日本人選手のチーム内での立ち位置
- 現地観戦や観光に行く前に知っておくべき治安とチケット情報
リバプールはどこの国でどこのリーグに所属するのか

まずは誰もが最初に抱く「場所」と「所属」に関する疑問から解消していきましょう。
イギリスという国が持つ少し特殊な構造や、サッカー界でのリバプールの立ち位置について解説します。
イギリスとイングランドの違いと行政区分
リバプールは「イギリス」という国家の中の「イングランド」というカントリー(構成国)に位置しています。
自分たちが普段「イギリス」と呼んでいる国は、正式には「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」といって、以下の4つの地域が集まってできています。
サッカーの世界(FIFAやUEFA)では、この4つの地域がそれぞれ独立した協会を持っているため、リバプールFCはイギリス代表ではなく、「イングランドのクラブ」として扱われます。
行政的な区分で言うと、イングランド北西部にある「マージーサイド州」のリバプール市が正式な住所になります。
プレミアリーグの仕組みと現在の順位
リバプールFCが所属しているのは、イングランドのトップリーグである「プレミアリーグ」です。
世界で最も人気があり、最も商業的に成功しているリーグと言われています。
プレミアリーグは20チームで構成されていて、ホーム&アウェイで計38試合を戦います。順位によって、翌シーズンのヨーロッパ大会への出場権が決まる仕組みです。
| 順位 | 獲得できる権利 / 降格 |
|---|---|
| 1位〜4位 | UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得 |
| 5位 | UEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得 |
| 下位3チーム | 2部リーグ(チャンピオンシップ)へ降格 |
リバプールはこのリーグの常連で、2024-25シーズンに見事優勝を果たしました。
そのため、2025年12月現在はディフェンディングチャンピオンとしてリーグ戦を戦いつつ、欧州最高峰の舞台であるチャンピオンズリーグにも参戦しています。
プレミアリーグの特徴については「プレミアリーグはどこの国のサッカーリーグ?」で詳しく解説しています。
リバプールの地図上の場所と位置関係
リバプールが地図上のどこにあるかというと、ロンドンから見て北西の方角にあります。
ロンドンのユーストン駅から電車(アヴァンティ・ウェスト・コースト)に乗ると、だいたい2時間半くらいで着きます。
地理的にはアイリッシュ海に面した港町で、「マージー川」の河口に広がっています。
このマージー川はリバプールの象徴で、ライバルチームのエバートンとの試合が「マージーサイド・ダービー」と呼ばれるのもこの川の名前が由来です。
詳しくは「リバプール最大のライバルチームはどこ?」という記事で紹介しています。
スカウスと呼ばれる独自の文化と歴史
リバプールを語る上で外せないのが、「スカウス(Scouse)」という独特な文化です。
リバプールの人たちは、自分たちのことを「イングランド人(English)」ではなく「スカウサー(Scouser)」と呼ぶことを好みます。
これには歴史的な背景があって、港町として世界中の船員が出入りしていたことや、アイルランドからの移民が多かったことで、ロンドンを中心とするイングランド文化とは異なる独自の気質が育まれたからです。
スタジアムでも「Scouse not English(俺たちはイングランド人じゃない、スカウサーだ)」という横断幕が出るほど、彼らの地元愛と反骨精神は強烈です。
リバプールの愛称や文化については「リバプールの愛称はなぜレッズ?」の記事で紹介しています。
2025年最新のリバプールの強さと優勝回数

かつては「古豪」と呼ばれる時期もありましたが、近年のリバプールは間違いなく黄金期を迎えています。
最新の2025年シーズンの状況と、これまでの輝かしい実績を見てみましょう。
2024-25シーズンの優勝記録と結果
記憶に新しいところですが、リバプールは2024-25シーズンのプレミアリーグで見事優勝を果たしました。
長年チームを率いたカリスマ、ユルゲン・クロップ監督が退任した直後のシーズンだったため、「リバプールは低迷するのではないか」という予想も多かったのですが、それを覆す圧倒的な強さでした。
これでトップリーグの優勝回数は通算20回となり、宿敵マンチェスター・ユナイテッドの記録についに並びました。
プレミアリーグの歴代優勝クラブは「プレミアリーグの優勝回数」という記事で詳しく解説しています。
スロット監督の戦術変更と現地評価
この優勝を成し遂げたのが、オランダからやってきたアルネ・スロット監督です。
クロップ監督の代名詞だった「ヘヴィ・メタル」のような激しいプレッシングサッカーから、スロット監督は「コントロール」を重視するスタイルへとチームを進化させました。
ボールを大切に持ちながら、相手の隙を突いていく冷静な戦術は、現地ファンからも「安定感が増した」と高く評価されています。
チャンピオンズリーグでの地位と実績
国内リーグだけでなく、ヨーロッパの舞台でもリバプールは特別な存在です。
欧州最強クラブを決める「UEFAチャンピオンズリーグ」では、過去に6回の優勝(ビッグイヤー獲得)を誇ります。これはイングランドのクラブとしては最多の記録です。
アンフィールド(ホームスタジアム)で行われるチャンピオンズリーグの試合は「魔法がかかる」と言われるほど独特な雰囲気があり、2025-26シーズンもこの舞台で欧州の強豪たちと激闘を繰り広げています。
リバプール所属の日本人選手と遠藤航の評価

日本のファンにとって一番気になるのが、やはり日本人選手の動向ですよね。リバプールで戦う遠藤選手や、過去に所属した選手について深掘りします。
遠藤航の海外の反応と移籍の噂
日本代表のキャプテンでもある遠藤航選手は、2023年夏に加入し、2024-25シーズンの優勝メンバーの一員となりました。
ただ、2025-26シーズン(現在)に関しては、少し苦しい時期を過ごしています。
スロット監督が中盤の選手により高い攻撃の組み立て能力を求めていることもあり、スタメン出場の機会は以前より減ってしまいました。
出場時間は限られていますが、試合終盤の守備固め(クローザー)としての信頼は厚く、現地サポーターからは「彼は出れば必ず仕事をするプロフェッショナルだ」と称賛されています。
冬の移籍市場での噂も絶えませんが、過密日程を戦うチームにとって彼の守備力は依然として貴重な戦力であることは間違いありません。
南野拓実の過去の成績と貢献度
現在はASモナコ(フランス)で活躍する南野拓実選手も、かつてリバプールに在籍していました。
特に印象的だったのは2021-22シーズンです。国内カップ戦(FAカップとカラバオカップ)の二冠を達成した際、チーム内得点王として決勝進出に大きく貢献しました。
「タキ(南野の愛称)がいなければタイトルは獲れなかった」と当時のクロップ監督も絶賛していましたね。
イングランドの国内カップについては「カラバオカップとFAカップの違いを徹底解説」という記事で詳しく解説しています。
女子チームで活躍する長野風花
男子チームだけでなく、女子チーム(リバプールFCウィメン)でも日本人選手が活躍しています。
なでしこジャパンの長野風花選手は、背番号8を背負い、中盤の要としてチームをコントロールしています。
現地でも非常に人気があり、リバプールという街で「日本人フットボーラー」へのリスペクトが高まっているのは、彼女や遠藤選手の活躍のおかげです。
リバプール観光の治安情報とビートルズの聖地

「いつかはアンフィールドに行ってみたい!」という方のために、2025年時点での現地の観光情報やチケット事情をまとめました。
治安の悪い場所と旅行時の注意点
リバプールは以前に比べて再開発が進み、観光客が行くようなエリアは基本的に安全です。
ただ、日本と同じ感覚でいるとトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
- アンフィールド周辺
スタジアムの周りは住宅街ですが、貧困率が高いエリアも含まれます。
試合後の夜遅くに、人通りの少ない路地裏を一人で歩くのは避けましょう。 - コンサート・スクエア周辺
夜は酔っ払い同士の喧嘩が起きやすいので、巻き込まれないよう注意が必要です。
アンフィールドのチケット購入方法と値段
正直に言いますと、リバプールのチケットは世界で最も入手困難なチケットの一つです。
2025年現在、チケットは完全にデジタル化(NFCパス)されており、スマートフォンが必要です。
公式サイトのメンバーシップ抽選は倍率が凄まじいため、確実に観戦したい旅行者の方は、公式が販売している「ホスピタリティ・パッケージ(食事などが付いた高額チケット)」を購入するのが一番安全で確実な方法です。
SNSなどで見かける転売チケットは、入場できない詐欺のリスクが非常に高いので絶対に手を出さないでください。
ビートルズゆかりの観光名所巡り
リバプールはサッカーだけでなく、ビートルズ生誕の地としても有名です。音楽ファンなら絶対に訪れたいスポットがたくさんあります。
| スポット名 | 特徴・見どころ |
|---|---|
| マシュー・ストリート | 伝説の「キャヴァーン・クラブ」がある通り。 生演奏が聴けます。 |
| ピア・ヘッド | マージー川沿いにビートルズ4人の等身大の銅像があります。 記念撮影の定番。 |
| ペニー・レイン | 名曲の舞台。 看板と一緒に写真を撮るファンが絶えません。 |
世界遺産登録抹消の理由と現在の都市開発
実はリバプール、かつてはユネスコの世界遺産に登録されていたのですが、2021年に登録を抹消されてしまいました。
理由は「再開発のやりすぎ」です。
新しいサッカースタジアム(エバートンの新本拠地)の建設や、ウォーターフロントの開発が「歴史的な景観を損なう」と判断されたためです。
少し残念なニュースでしたが、これは逆に言えば「リバプールは過去の遺産にすがるだけでなく、未来に向かって進化している都市」だとも言えます。
まとめ|リバプールはイングランドのプレミアリーグに所属する強豪クラブ
リバプールは「イギリス(イングランド)のマージーサイド州にある港町」で、「プレミアリーグに所属する世界屈指の強豪クラブ」です。
2025年の今、アルネ・スロット監督のもとで新たな黄金時代を築いているリバプール。
遠藤航選手をはじめとする日本人選手の活躍もあり、日本人にとって以前よりもずっと身近な存在になりました。
もし興味を持たれたら、ぜひ一度プレミアリーグの試合中継を見てみてください。
アンフィールドの大歓声と、「You’ll Never Walk Alone」の合唱を聴けば、きっとリバプールの虜になるはずです。

