世界各国のスター選手や名将が集まることで世界中のサッカーファンが熱狂するイングランドプレミアリーグ。
数ある試合の中でも毎シーズン熱い戦いを繰り広げるのが、伝統と名誉をかけた「ダービーマッチ」です。
地域の誇りをかけ、歴史あるクラブ同士が激突するこれらの試合は、ただの勝敗以上の重みを持ち、一筋縄ではいかない熱い戦いがファンを魅了し続けています。
クラブの誇りを胸に世代を超えて繋がる情熱的な戦いは、プレミアリーグの視聴をさらに楽しく興奮するものになること間違いありません。
本記事では、プレミアリーグを盛り上げるダービーマッチを厳選して7戦紹介します。
ダービーマッチを深く理解して、プレミアリーグの視聴を楽しみましょう!
- プレミアリーグのダービーマッチ【厳選7戦】
- その他|イングランドサッカーのダービーマッチ
- ローズ・ダービー(マンチェスター・ユナイテッドvsリーズ)
- イーストロンドン・ダービー(ウェストハム、ミルウォール、レイトン・オリエント)
- ウェストロンドン・ダービー(チェルシー、QPR、フラム、ブレントフォード)
- ノッティンガム・ダービー(ノッツカウンティvsノッティンガムフォレスト)
- タインティーズ・ダービー(ニューカッスルvsミドルズブラ)
- ティーズウェア・ダービー(サンダーランドvsミドルズブラ)
- スティールシティ・ダービー(シェフィールド・ユナイテッドvsシェフィールド・ウェンズデー)
- サウスウェールズ・ダービー(カーディフ・シティvsスウォンジー・シティ)
- M23・ダービー(ブライトン&ホーヴ・アルビオンvsクリスタル・パレス)
- M69・ダービー(レスター・シティvsコヴェントリー・シティ)
- プレミアリーグのダービーマッチ|まとめ
プレミアリーグのダービーマッチ【厳選7戦】
プレミアリーグにおけるダービーマッチは、
を象徴する、サッカーという枠を超えた戦いです。
イギリスのサッカー文化においてダービーマッチは特別な位置を占めており、その重要性は選手やサポーターだけでなく、クラブのある街にまで影響を及ぼします。
ダービーマッチが持つ意義やその中で繰り広げられる戦い、これらすべてがプレミアリーグの魅力の一つとなっています。
ノースウェスト・ダービー(マンチェスター・ユナイテッドvsリヴァプール)
「ノースウェスト・ダービー」は、イングランドサッカーの頂点を極める
の対戦を指すします。
この伝統あるダービーマッチは、英国サッカー界において最も熱いライバル関係の一つであり、世界中のファンが見守るビッグマッチとして知られています。
歴史
マンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールのライバル関係の歴史は深く、その起源は産業革命にまでさかのぼります。
リヴァプールは港湾都市として、マンチェスターは先端技術を駆使した工業都市として、ともにイギリスの経済発展に大きく寄与した都市です。
しかし、1894年のマンチェスター運河の開通は、リヴァプールの港を通らず直接マンチェスターに货物を運ぶことを可能にし、リヴァプールの経済に大きな影響を与えました。
この出来事が二つの都市間のライバル意識を一層強くしたと言われています。
ライバル関係
イングランド北西部の覇権を賭けたこのダービーマッチは、両クラブのサポーターだけでなく、サッカーを愛する人々にとっても特別な意味を持っています。
ライアン・ギグスが「イングランドで最も名高い対戦」と述べたように、この試合は強いライバル意識と伝統を背負っています。
両クラブが60以上の主要タイトルを獲得していることからも、
においてもイングランドサッカー史上最も成功したクラブ同士の対戦ともいえます。
メディアやファンの高い関心を集めるこの試合は、サポーターの暴徒化を抑制するために、正午にキックオフされることもあるほどです。
マージーサイド・ダービー(リヴァプールvsエヴァートン)
「マージーサイド・ダービー」は、
の間で行われる熱狂的なダービーマッチです。
この試合は、両クラブの深い歴史と根強いライバル関係により、イングランドサッカーを代表する試合の一つとなっています。
歴史
エヴァートンFCは1878年にリヴァプールで最初に設立されたクラブであり、その後1884年にアンフィールドをホームスタジアムとして使用し始めました。
しかし、1892年にエヴァートンの経営陣とスタジアムのオーナーが対立したことで、クラブはアンフィールドを離れグディソン・パークへと移転しました。
この決断が、アンフィールドに留まったホールディング氏によるリヴァプールFCの設立につながりました。
こうして、わずか600mという距離にリヴァプールを代表する二つのクラブが誕生し、激しい競争関係が始まりました。
ライバル関係
「マージーサイド・ダービー」は、激しいプレーと情熱的なファンで知られていますが、宗教や政治に根差した因縁ではないため、両クラブのサポーター同士の関係は意外と良好です。
1984年のリーグカップ決勝では、エヴァートンとリヴァプールのファンが共にマージーサイドを賛美するシーンが見られたほどです。
しかし、ピッチ上では両クラブの選手は常に勝利を目指して激しくぶつかり合い、プレミアリーグ発足以降は激突の度合いがさらに増しています。
情熱的なダービーマッチで多くのレッドカードが提示されるなど、イングランドサッカーの激しさを象徴しています。
マンチェスター・ダービー(マンチェスター・ユナイテッドvsマンチェスター・シティ)
「マンチェスター・ダービー」は、
のマンチェスターを舞台に繰り広げられる対戦です。
1881年に始まったこの伝統的な対戦は、両クラブの栄光とプライドをかけた戦いであり、サポーターや選手、そして街そのものに大きな影響を与えてきました。
歴史
「マンチェスター・ダービー」の歴史は、1881年にウェスト・ゴートン(マンC)とニュートン・ヒース(マンU)という名前で最初の対戦が行われたことにさかのぼります。
リーグ戦での最初の直接対決は1894-95シーズンに実施され、この時はニュートン・ヒース(マンU)が勝利を収めました。
何世紀にもわたる長い歴史の中で、この両クラブ間の対戦は単なる地域的な競争を超え、英国サッカーの中でも特に注目されるイベントのひとつへと進化しています。
ライバル関係
1970年12月の試合で、マンUの「ジョージ・ベスト選手」がマンCの「グリン・パードー」選手の足を大怪我させたことがライバル関係を深める事件となりました。
翌シーズン以降、マンチェスター・ダービーは更に荒れた雰囲気を帯びるようになり、両クラブ間の対立はより一層熱を帯びることになります。
サポーター達の熱狂的な応援は、両クラブのプレイヤーだけでなく、マンチェスターの街も熱く染め上げます。
それぞれのクラブにとって、ダービーでの勝利は単なる3ポイント以上の価値があり、ファン、街、そして歴史に名を残すチャンスとなるのです。
タインウェア・ダービー(ニューカッスルvsサンダーランド)
「タイン・ウェア・ダービー」は、
の対決で、英国サッカー界における最も熱いダービーマッチの一つとされています。
これらの試合は単なるスポーツイベントを超え、地域の誇りや歴史的確執を象徴する戦いとなっています。
歴史
ニューカッスル・アポン・タインとサンダーランドという二つの町の間には、16世紀から続く長い確執があります。
この確執は当初、石炭産業に関連する経済的な特権の問題から始まりましたが、後に軍事的な衝突へと発展しました。
清教徒革命時にはニューカッスル・アポン・タインが王党派、サンダーランドが議会派の拠点となり、互いに軍勢を繰り出した歴史があります。
このような過去から、両都市間の対立はスポーツの舞台でも継続しています。
ライバル関係
ニューカッスルとサンダーランドが戦う度に、
といった確執が現代に蘇るような試合になります。
特に1970年代以降、このダービーマッチは激しいフーリガニズムの舞台となりましたが、重厚な警備と厳しい取り組みにより、その様相は近年改善されつつあります。
しかし、両クラブの選手やサポーターにとっては、「タイン・ウェア・ダービー」が地域間のプライドをかけた戦いであり、その熱気はいまだに衰えることを知りません。
「タイン・ウィア・ダービー」の異様な熱気は選手にも伝染し、ハードなボディコンタクトが当然の激しい試合となることが多いです。
ニューカッスルの英雄と呼ばれた「アラン・シアラー」選手がこのダービーで靭帯断裂の重傷を負い、そのまま現役を引退するという悲しい幕切れもあったほどです。
ノースロンドン・ダービー(トッテナムvsアーセナル)
「ノースロンドン・ダービー」は、
という2つの偉大なクラブが激突するロンドン北部の歴史あるダービーマッチです。
歴史
「ノースロンドン・ダービー」の歴史は、1887年にさかのぼります。
ライバル関係が深まったのは1913年、アーセナルがトッテナムのホームグランドのホワイト・ハート・レーンからほど近いハイベリーへ本拠地を移してからです。
1919年、第一次世界大戦後のリーグ再編でアーセナルが1部に昇格し、トッテナムが降格することにより、ライバルとしての確執が決定的なものとなりました。
以降、数多くの伝説的な試合や出来事がこのダービーを彩ってきました。
ライバル関係
歴史的にも長いライバル関係にあった両クラブですが、このダービーをさらに白熱化させる事件となったのが2001年の「ソル・キャンベル」選手の移籍です。
ライバルクラブ間同士のトッテナムからアーセナルへの移籍は、このダービーの歴史の中でも最も記憶に残る瞬間の一つとされ、両クラブ間の緊張感を一層高めました。
また、アーセナルの無敗優勝をトッテナムの地で決定づけたエピソードなども、サポーター間のライバル意識をさらに燃え上がらせる要因となっています。
両クラブの通算戦績は緊迫したものとなっており、一戦一戦がファンにとっては息をのむほどの熱戦が展開されています。
ビッグロンドン・ダービー(アーセナルvsチェルシー)
イギリスの首都ロンドンをホームタウンとするサッカークラブ、
の対戦は「ビッグロンドン・ダービー」と称されます。
両者とも最大のライバル相手ではありませんが、ロンドンの2大クラブの対戦は、常に多くの集客を集めています。
歴史
1907年から続く長い歴史を持つアーセナルとチェルシー間のダービーは、初めてのリーグ戦で行われ、数多くの記憶に残る試合を生み出してきました。
初対戦では約65,000人という大観衆が詰めかけ、両クラブのライバル関係はここから始まりました。
など、何度も重要なカップ戦で顔を合わせてきました。
両クラブ間の対戦は精神的な強度と戦術的な戦いが際立つものとなっています。
歴史を通じて「ビッグロンドン・ダービー」は多くのサッカーファンに愛され、大きな興奮を提供し続けます。
ライバル関係
アーセナルとチェルシーのライバル関係は、長年にわたる深い対立と競争心から成り立っています。
2000年代にチェルシーが大きく力をつけ、アーセナルとの間でリーグ優勝争いを繰り広げるようになると、この対立はさらに激化しました。
2006年に「アシュリー・コール」がアーセナルからチェルシーへ移籍した際は、移籍合意の数カ月前にチェルシーの首脳陣と会合を行っていたという事実が両クラブのサポーターを焚きつけました。
2007年リーグカップ決勝戦では試合終了間際に選手による乱闘騒ぎが起こり、両クラブ間の緊張感を高める出来事となりました。
これらの騒動がゆえに「ビッグロンドン・ダービー」は、ただの試合以上の意味を持つ大きなイベントへと成長したともいえます。
バーミンガム・ダービー(バーミンガムvsアストン・ヴィラ)
「バーミンガム・ダービー」は、英国バーミンガム市に本拠地を置く
の間の熱い戦いを意味します。
この試合はイギリス第2の都市バーミンガムを舞台に繰り広げられるため、「セカンドシティ・ダービー」とも呼ばれ、両クラブのサポーターにとって年間で最も重要なマッチアップの一つです。
歴史
アストン・ヴィラとバーミンガム・シティは、どちらも教会の信者によって設立されたクラブで、歴史的に深い繋がりがあります。
現在は宗教的な背景は消しされていますが、サポーターの背景やクラブの位置づけなどから、強烈なライバル意識が生まれています。
ことから、そのライバル関係は「クラス対立」とも表現されることがあります。
これらの背景に加え、試合時の熱い雰囲気や時に起こる衝突など、両クラブ間のライバル関係は単なるサッカーの試合を超えた地域社会の一大イベントとなっています。
ライバル関係
「バーミンガム・ダービー」のライバル関係は1879年まで遡り、当時スモール・ヒース・アリアンスとして知られていたバーミンガムがアストン・ヴィラとの初対戦で勝利を収めました。
以来、この伝統豊かなダービーは数多くのドラマと感動を提供しています。
両クラブが異なるディビジョンに所属していた1988年から2002年までの期間を除き、このライバル関係は英国サッカーの中で最も熱い試合の一つとされています。
1962-63シーズンのフットボールリーグカップ決勝では、バーミンガムがアストン・ヴィラを破り、クラブ史上初の主要タイトルを獲得する歴史的勝利を収めました。
2002年のプレミアリーグ昇格によって15年ぶりにリーグ戦でのダービーが実現し、以降も両クラブ間の試合は熱く、時に激しい競り合いを演じています。
両クラブのサポーター間では、マッチデーになると街中が熱気に包まれ、時にはトラブルに発展することもあるほどです。
その他|イングランドサッカーのダービーマッチ
イギリスのサッカーシーンでは、数多くのダービーマッチが存在します。
これらの試合は、
によって特別な意味を持ち、サポーターにとってはシーズンで最も注目される試合の一つになります。
少しマイナーなダービーマッチを紹介します。
ローズ・ダービー(マンチェスター・ユナイテッドvsリーズ)
「ローズ・ダービー」は、イングランド北部を代表する二つのサッカークラブ、マンチェスター・ユナイテッドとリーズ・ユナイテッドの対戦を指します。
このダービー名は、15世紀のイングランド内戦「薔薇戦争」に因んで名付けられました。
イーストロンドン・ダービー(ウェストハム、ミルウォール、レイトン・オリエント)
「イーストロンドン・ダービー」は、
- ウェストハム・ユナイテッド
- ミルウォール
- レイトン・オリエント
の間で展開される、地理的に近いクラブ同士の対戦です。
特にウェストハムとミルウォールの試合は、非常に激しいライバル対決として有名です。
ウェストロンドン・ダービー(チェルシー、QPR、フラム、ブレントフォード)
「ウェストロンドン・ダービー」は、
- チェルシー
- クイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)
- フラム
- ブレントフォード
といったクラブが参加する地域ダービーです。
これらのクラブは地理的に近接しており、それぞれがウェストロンドンの代表であるということを意識して競争します。
ノッティンガム・ダービー(ノッツカウンティvsノッティンガムフォレスト)
「ノッティンガム・ダービー」は、
- ノッツカウンティ
- ノッティンガムフォレスト
の間で行われる、共に長い歴史を持つクラブ同士のダービーマッチです。
これらのクラブは両方ともノッティンガム市に拠点を置いており、地元のサポーターにとって特別な意味を持ちます。
タインティーズ・ダービー(ニューカッスルvsミドルズブラ)
「タインティーズ・ダービー」は、
- ニューカッスル・ユナイテッド
- ミドルズブラ
の間で行われる、北東イングランドを代表するダービーマッチです。
タイン川とティーズ川にちなんで名付けられたこのダービーは、地域のプライドをかけた戦いとして熱く展開されます。
ティーズウェア・ダービー(サンダーランドvsミドルズブラ)
「ティーズウェア・ダービー」は、
- サンダーランド
- ミドルズブラ
の間で繰り広げられる、熱いライバル対決です。
ティーズ川とウェア川にちなんで名付けられたこのダービーマッチは、両クラブのファンにとって年間で最も重要な試合の一つです。
スティールシティ・ダービー(シェフィールド・ユナイテッドvsシェフィールド・ウェンズデー)
「スティールシティ・ダービー」は、シェフィールドを拠点とする二つのクラブ、
- シェフィールド・ユナイテッド
- シェフィールド・ウェンズデー
の間で行われるダービーマッチです。
この名前は、シェフィールドの歴史的な産業である鋼鉄製造に由来しています。
サウスウェールズ・ダービー(カーディフ・シティvsスウォンジー・シティ)
「サウスウェールズ・ダービー」は、
- カーディフ・シティ
- スウォンジー・シティ
という、ウェールズ南部の二大クラブの対戦です。
このダービーマッチは、ウェールズのサッカーシーンにおける最も重要な試合の一つともされており、双方のクラブともにこの試合に勝利することを非常に重視しています。
M23・ダービー(ブライトン&ホーヴ・アルビオンvsクリスタル・パレス)
「M23・ダービー」は、
- ブライトン&ホーヴ・アルビオン
- クリスタル・パレス
の間で繰り広げられる、比較的新しいライバル関係のダービーマッチです。
M23高速道路にちなんで名付けられたこの試合は、両クラブ間の地理的な距離にもかかわらず、非常に情熱的な対立関係にあります。
M69・ダービー(レスター・シティvsコヴェントリー・シティ)
「M69・ダービー」は、
- レスター・シティ
- コヴェントリー・シティ
の間で行われる、中央イングランドを代表するダービーマッチです。
M69高速道路に由来するこの名称は、両クラブが位置する都市を結んでいます。
プレミアリーグのダービーマッチ|まとめ
プレミアリーグの醍醐味の一つには、数多くのダービーマッチが存在します。
ダービー名 | 対戦クラブ |
---|---|
ノースウェスト・ダービー | マンチェスター・U vs リヴァプール |
マージーサイド・ダービー | リヴァプール vs エヴァートン |
マンチェスター・ダービー | マンチェスター・U vs マンチェスター・C |
タインウェア・ダービー | ニューカッスル vs サンダーランド |
ノースロンドン・ダービー | トッテナム vs アーセナル |
ビッグロンドン・ダービー | アーセナル vs チェルシー |
バーミンガム・ダービー | バーミンガム vs アストン・ヴィラ |
各ダービーには、
が存在し、単なるスポーツイベントを超えた情熱的な戦いが繰り広げられます。
この記事を通してプレミアリーグのダービーマッチに深く触れることで、より一層試合観戦が楽しくなることでしょう。