サッカー日本代表の10番って今までどんな選手がつけたのかな?
このような疑問を解決します。
サッカーの背番号10がエースナンバーと呼ばれるようになった由来は、
サッカーの王様と言われる「ペレ」がW杯で最年少得点記録・最年少ハットトリックを達成してブラジル代表を世界一に導き、その後も10番を着用して活躍したことによって、エースナンバーに定着したから
と考えられています。
ペレの他にも、
- ジーコ
- マラドーナ
- プラティニ
- バッジョ
など、世界の名選手が10番を背負ってきました。もちろん日本代表でも10番はエースナンバーとして扱われています。
そこで本記事では、サッカー日本代表の歴代10番はどのような選手が背負ってきたのか紹介します。
サッカー日本代表の歴代10番

サッカー日本代表の歴代で10番を背負った選手は以下の通りです。
この中でも長く日本代表の10番を背負った、『ラモス瑠偉・名波浩・中村俊輔・香川真司』について紹介します。
ラモス瑠偉(らもす るい)
10番を背負った期間 | 1992年~1995年 |
国際Aマッチ戦績 | 32試合 1得点 |
生年月日 | 1957年2月9日 |
ポジション/利き足 | MF/右足 |
ラモス選手は1977年にブラジルから日本に来日し、20歳の時に読売クラブ(現:東京ヴェルディ)に入団、その後1989年に日本に帰化して日本代表となりました。
1994年のW杯アジア予選〝ドーハの悲劇〟を経験したオフト監督が指揮する日本代表の中心選手でした。後半ロスタイムの失点シーンは日本中がショックを受けた瞬間で、今後も語り継がれるであろう日本サッカー界の名シーンですね。
ラモスの後ろ姿が今でも脳裏に焼き付いています。
ラモス選手以下のようなプレースタイルが特徴的でした。
- ブラジル生まれの繊細なボールタッチ
- 巧みなドリブルとボールコントロール
- 高精度のラストパス
- 観る者を魅了するアイディア
1994年のサントリーチャンピオンシップのヴェルディ川崎VSサンフレッチェ広島の第2戦で決めた芸術的なループシュートは、日本サッカーの歴史に残るベストゴールの1つと言ってもいいでしょう。
味方選手とリフティングしながらピッチを駆け上がったり、とにかくテクニックがずば抜けていました。
『闘将』と呼ばれるほどの熱いプレーも特徴的で、味方へ激を飛ばし日本代表を引っ張ってくれました。ヴェルディ愛・日の丸愛がとても強く、「日本はサッカーが弱い」と発言した外国人に激怒することもあったほどです。
10番への愛着も人一倍強かったことでしょう。
僕がサッカーをはじめるきっかけとなったあこがれの選手です。
名波 浩(ななみ ひろし)
10番を背負った期間 | 1996年~2000年 |
国際Aマッチ戦績 | 67試合 9得点 |
生年月日 | 1972年11月28日 |
ポジション/利き足 | MF/左足 |
名波選手は、1995年にジュビロ磐田に加入すると、すぐにレギュラーに定着しジュビロ磐田の黄金期を牽引する一人として活躍しました。
加茂周監督が率いる日本代表に初招集されると、岡田武史監督が指揮する1998年のフランスW杯には10番を背負い、本大会では全試合先発出場しました。
中田英寿選手をトップ下においていたので、ボランチでプレーすることが多かったです。
名波選手は以下のようなプレースタイルが特徴でした。
- ボールタッチやキックをほとんど左足で行う
- 長短のパスを操るゲームメーカー
- 正確無比なパスでチャンスを演出
- 広い視野を活かしたゲーム展開力
〝左の名波〟や〝名波の左足〟などと呼ばれるように、ほとんどのプレーを左足で華麗にこなしていました。
本人は「芸術性溢れる得点直結可能なキラーパスを出すよりも、パスの受け手が受け取りやすくて次のプレーをスムーズに選択・連動できるように出すパスを常に意識している」と語っていましたが、見る人を魅了するパスでチャンスをたくさん演出していましたね。
視野が広く正確なキックを持っているので、ロングパスも魅力的でした。
バックスピンやカーブを上手く使った左足から繰り出されるパスは魔法のようでした。
スピードがあるわけではありませんが、テクニックがありボールコントロールが上手かったので、プレーに〝華〟がある選手でした。
日本代表でのスーパーゴールは、やはり2000年のアジア杯で決めたボレーシュートでしょう。中村俊輔選手のフリーキックからの浮き球パスをダイレクトでボレーシュート、日本サッカー史に残るベストゴールの1つとして語り継がれていますね。
膝のケガが無ければ、もう少し長く日本代表で活躍できたかもしれませんね。
中村 俊輔(なかむら しゅんすけ)
10番を背負った期間 | 2003年~2010年 |
国際Aマッチ戦績 | 98試合 24得点 |
生年月日 | 1978年6月24日 |
ポジション/利き足 | MF/左足 |
中村選手は、1997年にマリノスに入団すると最初の2シーズンは25番をつけてプレーし、1999年には10番を背負い活躍して、その年のベストイレブンを受賞する活躍を見せました。
日本代表には1998年に初招集されて、2000年にフル代表での初出場を果たします。2002年の日韓W杯で日本代表への招集が期待されましたが、足首のケガと当時日本代表を指揮していたフィリップ・トルシエ監督の合格基準を満たすことができずに落選しました。
その後、2006年のドイツW杯・2010年の南アフリカW杯にメンバー入りし、2010年のW杯を最後に日本代表のユニフォームを脱いでいます。
トルシエジャパンでW杯に出る姿が観たかったファンも多いでしょう。
中村選手は以下のようなプレースタイルが特徴でした。
- 世界水準の左足のフリーキック精度
- 巧みなボールコントロールとテクニック
- 相手にタックルチャンスを与えないドリブル
- 視野の広さと高精度なパスでチャンスメイク
中村選手の代名詞といえば、何と言ってもフリーキックでしょう。J1リーグでは直接FKの最多ゴール記録も保持していて、この記録は当分抜かれることがないのではないでしょうか。
中村俊輔が決めたフリーキックの中でも世界を驚かせたのが、セルティック在籍時代のチャンピオンズリーグ(2006-2007)でマンチェスターユナイテッドから決めた2試合連続のフリーキックです。
名手ファンデルサールから決めた2つのフリーキックは、日本のみならず世界中が驚愕したフリーキックとなりました。
何度観ても鳥肌が立つフリーキックです。
フリーキックだけでなく、繊細なボールタッチとテクニックから繰り出されるパスやドリブルは、創造性に溢れ観るものを魅了するファンタジスタタイプの10番でした。
正確無比なパスや、「どこに目が付いてるの!?」と思うようなヒールパスやスルーパス、巧みなボールコントロールと鋭いキックフェイントなど、技術面では別格な存在を放っていました。
世界に認められた日本を代表するプレーヤーの1人でしょう。
香川 真司(かがわ しんじ)
10番を背負った期間 | 2011年~2018年 |
国際Aマッチ戦績 | 97試合 31得点 |
生年月日 | 1989年3月17日 |
ポジション/利き足 | MF/右足 |
香川選手は、2006年の高校3年生の時にセレッソ大阪に加入し、2007年にはレギュラーに定着して活躍すると、2009年にセレッソ大阪のエースナンバー『8』を森島寛晃選手から譲り受けました。
日本代表には2008年に初選出され、2011年に中村俊輔が代表を引退して空いていた背番号10を背負うこととなりました。2014年のブラジルW杯、2018年のロシアW杯でも10番を着用して日の丸を背負いました。
2010年の南アフリカW杯にはサポートメンバーとして帯同。招集されたメンバーよりキレがあったと言われていたので、本大会に出場していたらまた違った結果が見られたかもしれないですね。
本人も2010年のW杯に出たかったことでしょう。
香川選手は以下のようなプレースタイルが特徴でした。
- 細かいタッチのドリブルや素早いターン
- 左右両足使用できる技術
- 俊敏性がありスピードに乗りながらプレーができる
- 狭いスペースでも高い技術を発揮できる
繊細なボールタッチが生み出すドリブルやターンが上手く、オフザボールの動きやスペースを見つける能力にも優れているので、バイタルエリアでは複数のディフェンダーを翻弄することができる選手です。
フィジカルに優れた身体の大きい海外選手が相手でも、ボディコンタクトを避けて前を向くことができ、ゴール前の様々な場所に現れるのでディフェンダーはマークするのが難しかったのではないでしょうか。
類稀な技術と俊敏性を兼ね備えた選手で、これまで紹介した10番とはまた違ったタイプのプレーヤーですね。
2010年~2012年に在籍したドルトムントでは、ブンデスリーガの年間ベストイレブンや欧州年間ベストイレブンに選出されるほどの目まぐるしい活躍を見せてくれました。
ドルトムントでの香川選手の人気は非常に高く、選手個人のチャントはほとんどないブンデスリーガで、香川個人のチャントが歌われるほどでした。ドルトムントの8万人の大サポーターに何度も歌われた香川のチャントは、ブンデスリーガでは例外なケースだったのです。
香川がドルトムントサポーターにどれだけ愛され、どれだけ特別な存在だったのかがわかりますよね。
個人的にはマンチェスターに移籍せずにもう少しドルトムントでの活躍を見たかったです。
まとめ:日本代表の歴代『10番』は観るものを魅了する選手が多い
日本代表の歴代10番は、観るものを魅了するプレーやテクニックに優れた選手が多いことがわかりますね。
「巧みなボールコントロールやドリブル」「決定的なパスやチャンスメイク」「独特な得点感覚」など、プレースタイルは違えど、個で試合を打開する力を持っていますよね。
10番にボールが渡るだけでサポーターはワクワク・ドキドキして、何かを期待せずにはいられなくなってしまうものです。
今後の日本代表の10番が誰が背負っていくのか、日本の10番の活躍にも期待してサッカー日本代表を応援しましょう。
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